プリズン・ブック・クラブ

コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年

by アン・ウォームズリー

本屋でパラパラっと見て、自分の好きな本が何冊も入っていたので「これは」と思って購入。ノンフィクションなので、この本に登場する刑務所での読書会を企画したカナダのBook Clubs for Inmates創設者、キャロル・フィンレイの実際の姿もサイトでみられます。

Book Clubs for Inmates

タトゥーだらけの囚人が本を片手に読書会に参加している様子も見られるので、イメージが湧きやすいかも。

著者のアン・ウォームズリーはイギリス在住時に強盗被害にあい、しばらくトラウマに苦しんだ過去を持つカナダ人ジャーナリスト。犯人は刑務所に送られたけれど、何年かすれば出てくるというのも被害者にとっては辛い事実。刑務所での読書会に参加なんてとんでもない、といいたいところだけれど、友人キャロルに誘われてジャーナリストとしての好奇心がトラウマに勝ち、この本が書かれました。

参加者たちの感想が紹介される本もあれば、タイトルだけ出てくる本もあり、すべて巻末にリスト化されているのが嬉しいところ。しかも、邦訳の有無まで明記されています。

私がすでに読んだことのある本としては…

  • スリー・カップス・オブ・ティー
  • 夜中に犬に起こった奇妙な事件
  • 蠅の王
  • パイの物語
  • ぼくと1ルピーの神様
  • 6人の容疑者
  • ホビットの冒険
  • ベルリンに一人死す
  • ザ・ロード
  • その名にちなんで

…全部好き、というわけではないけれど、これらはごく一部。読んだことないけど誰でも知っている古典やベストセラーのタイトルもたくさん出てきます。「宝島」とか「ライ麦畑でつかまえて」とか。「またの名をグレイス」や「サラエボのチェリスト」あたり読んでみたい。

本では、コリンズ・ベイ刑務所での読書会を中心に、参加していた囚人の移送先で立ち上げた読書会や、もともと著者らが参加していた女性だけの読書会との感想の交換などが描かれます。読書会に参加した人々が全員、刑務所内での生活態度や出所後の暮らしが改善した、なんていうきれいな話ではないけれど、本を読むということに助けられた囚人も少なからずいることは事実として書かれています。

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